Yoshino Sugi

吉野杉

日本三大人工美林のひとつ、奈良県の吉野地方で採れる「吉野杉」は、国内産の数ある木材の中でも最高級のブランド木材として知られています。大阪城や伏見城の建築材として採用されるなど、その品質の高さは折り紙つき。生育に適した気候風土はもちろん、独自の育林技術によって銘木は生まれます。その方法は、「超密植」と言われるもので、一般的に1ヘクタールあたり3,000~5,000本の苗木を植えるのに対し、1ヘクタールあたり8,000~10,000本を植えます。成木になってからは、7回以上間伐を繰り返し、60年以上の年月をかけてゆっくり成長させます。伐採後はしばらく林に放置。「葉枯らし」という工程で自然乾燥させてから、製材作業に入ります。こうして手間ひまをかけて採れた「吉野杉」は、造作材や建具材として、高い評価を得ています。

吉野杉の特長

■年輪が緻密で均一
密植によって木の生長を抑え、年輪幅が広くなるのを防ぎます1年毎に重ねられる年輪の幅は約1mm~3mmとほぼ一定。他の地方の杉と比べ、その緻密さが優れた強度を生み出しています。

■色ツヤ・香りが良い
山で「葉枯らし」をした吉野杉は、美しい淡紅色をしています。しっとり落ち着いた上品な艶は、年月を重ねるにつれてより美しい色艶に変化していきます。また、心に安らぎを与える爽やかな香りも魅力です。

■根元から先端まで同じ太さ
幹の根元から先端まで、太さがほぼ一定に保たれています。節が少なく、まっすぐ生長するのが特長です。

吉野杉