【漆喰コラム】漆喰と化学物質|安心できる理由
目次
「毎日過ごす家だからこそ、漆喰と目に見えないものについて考えてみませんか?」
1.はじめに |
家づくりを始めると、決めることが本当にたくさんあります。
間取りはどうしよう。
キッチンはどれにしよう。
床は無垢材にするか、フローリングにするか。
外観はどんな雰囲気にしよう。
一つひとつ考えていく時間は、家づくりの楽しさでもあります。
ところが、意外と深く考えずに決まってしまうものがあります。
それが「壁」です。
「壁は白でいいかな」
そんな一言で決まってしまうことも珍しくありません。
でも、少しだけ家の中を想像してみてください。
リビングにも、寝室にも、子ども部屋にも、廊下にも壁があります。
床や天井と比べても非常に大きな面積を占め、毎日その空間で家族が過ごしていくことになります。
だから私たちは、家づくりを考えている方に、
「その壁は、何でできていますか?」
ということにも、少し関心を持っていただきたいと思っています。
2.新しい家の「ニオイ」が気になったことはありませんか? |

新築住宅や新しい家具のお店に入ったとき、独特のニオイを感じたことはないでしょうか。
一般に住宅の建材や接着剤、塗料などには、製品によってさまざまな化学物質が使われています。
その中には、ホルムアルデヒドなどの揮発性有機化合物(VOC)が含まれる場合があります。
もちろん、現在の住宅では建築基準法によってホルムアルデヒドを発散する建材の使用制限や、24時間換気設備の設置などの対策が取られています。
ですから、
「化学物質が使われている家=危険な家」
という話ではありません。
ここは誤解してほしくないところです。
ただ、法律の基準を満たしていることと、
「自分たち家族が、どんな素材に囲まれて暮らしたいのか」
ということは、少し別の話だと私たちは考えています。
せっかく注文住宅を建てるのであれば、間取りや設備だけではなく、毎日触れる素材についても知ったうえで選んでほしい。
その選択肢の一つが、私たちが長く使い続けてきた漆喰です。
3.漆喰は、そもそも何からできている? |
漆喰という名前を知っていても、
「実際には何でできているの?」
と聞かれると、意外と分からない方も多いかもしれません。
漆喰の主原料となるのは、消石灰(水酸化カルシウム)です。
石灰石を焼いて生石灰にし、そこへ水を加えることで消石灰になります。
これを主原料として壁に塗り、時間をかけて空気中の二酸化炭素と反応しながら硬化していくのが漆喰の特徴です。
日本では昔から、お城や蔵、町家など、さまざまな建築物に使われてきました。
古い建物に白い壁が残っているのを見たことがある方もいらっしゃるでしょう。
つまり漆喰は、最近になって「自然素材の家」が注目されるようになったから生まれた建材ではありません。
ずっと昔から、日本の暮らしのそばにあった壁材です。

「自然素材なら全部安心」とは考えていません
ここで一つ、大切なお話があります。
「漆喰は自然素材だから、絶対に安心です」
私たちは、そんな単純な説明はしたくありません。
なぜなら、現在「漆喰」という名前で販売されている商品でも、すべてがまったく同じ材料、同じ配合でつくられているわけではないからです。
施工性を高めるための材料や、ひび割れを抑えるための材料などが加えられている製品もあります。
これは必ずしも悪いことではありません。
大切なのは、
「漆喰という名前だから安心」と考えるのではなく、実際にどのような材料が使われているのかを知ること。
これは漆喰に限らず、無垢材や塗料、接着剤、断熱材など、家づくりで使うさまざまな素材にも言えることです。
「自然素材」という言葉だけで判断するのではなく、その中身まできちんと確認する。
健康的な家づくりを考えるなら、そんな視点も持っていただきたいと思います。
4.壁は、毎日家族のすぐそばにあります |

家づくりでは、どうしても目立つものに意識が向きます。
キッチンや照明、家具、洗面台。
もちろん、どれも大切です。
でも、暮らし始めてから家族のすぐそばにあり続けるものは、むしろ壁や床、天井といった大きな面積を占める素材です。
例えば寝室。
一日8時間眠ると考えれば、人生のかなり長い時間をその部屋で過ごすことになります。
子ども部屋も同じです。
眠ったり、遊んだり、勉強したり。
小さなお子様であれば、床や壁の近くで過ごす時間も長いでしょう。
だからこそ私たちは、
「目に見えるデザインだけではなく、その空間をつくっている素材にも目を向けてほしい」
と考えています。
5.漆喰の良さは「成分」だけではありません |
漆喰をおすすめする理由は、化学物質への配慮だけではありません。
漆喰には微細な孔があり、室内の湿度変化に応じて水分を吸放出する性質があります。
湿気が多いときには水分を取り込み、乾燥すると放出する。
もちろん、漆喰だけで家全体の湿度を完全にコントロールできるわけではありません。
断熱、気密、換気、窓の計画など、住まい全体で考える必要があります。
それでも、壁そのものが室内環境に関わるというのは、漆喰の面白いところです。
さらに、漆喰は強いアルカリ性を持つ材料として知られています。
そして何より、私たちが長く漆喰の家をつくってきて感じるのは、数字だけでは説明しきれない空間の心地よさです。
光が当たったときのやわらかな表情。
職人の手仕事によって生まれる、ほんのわずかな凹凸。
均一すぎない壁だからこそ生まれる陰影。
新品のときだけ美しいのではなく、木などの自然素材と一緒に、年月を重ねながら家に馴染んでいく。
こうしたところも、漆喰の魅力だと思っています。
6.117年間、家づくりを続けてきて思うこと |

篠田工務店は、創業から117年にわたり、家づくりに携わってきました。
その間に住宅は大きく変わりました。
昔にはなかった便利な設備が生まれ、住宅性能も向上し、工期を短縮できる材料や工法も数多く登場しています。
私たちも、新しいものを否定しているわけではありません。
良い技術は取り入れる。
住宅性能もきちんと考える。
今の暮らしに必要な設備も使う。
その一方で、昔から残っているものには、残ってきた理由があるとも感じています。
漆喰もその一つです。
流行しては消えていく建材がある中で、漆喰は長い年月を超えて建築に使われ続けてきました。
だから私たちは「昔からあるから良い」と考えるのではなく、
なぜ、これほど長く使われ続けてきたのだろう。
そんな目線で素材を見ることを大切にしています。
健康的な家づくりは、「何を使わないか」だけではありません
「健康住宅」という言葉を聞くと、
化学物質を使わない。
自然素材を使う。
無垢材や漆喰を使う。
そんなイメージを持つ方も多いと思います。
でも、本当に大切なのはそれだけではありません。
冬暖かく、夏は過ごしやすいこと。
湿気がこもりにくいこと。
適切に換気されること。
結露をできるだけ防ぐこと。
そして、安心して長く暮らせること。
健康的な家は、一つの素材だけで完成するものではないと私たちは考えています。
漆喰も、健康的な暮らしを考えるための大切な要素の一つ。
だからこそ、漆喰だけを特別扱いするのではなく、床や断熱、換気、間取りなども含め、住まい全体として考えることが大切です。
7.漆喰って、実際どうなの?と思ったら |
ここまで読んでいただいて、
「漆喰の家を一度見てみたい」
「普通の壁とは、どんな違いがあるんだろう」
そう思われた方もいらっしゃるかもしれません。
実は、漆喰については文章や写真だけでお伝えするのが難しい部分があります。
壁に光が当たったときの表情。
近くで見たときの質感。
実際の空間に入ったときの雰囲気。
そして、手で触れたときの感触。
こればかりは、ホームページを何ページ読んでも完全には伝わりません。
だからこそ、一度、本物の漆喰を使った空間を体感してみてください。
家を建てるかどうか、まだ具体的に決まっていなくても構いません。
「自然素材の家ってどんな感じなんだろう」
「漆喰について少し話を聞いてみたい」
そんなところからでも大丈夫です。
家は、これから何十年と家族が暮らしていく場所です。
だから、設備のカタログを見るのと同じくらい、
「どんな素材に囲まれて暮らすのか」
について考える時間があってもいいのではないでしょうか。
見て、触れて、空間の中で感じてみる。
そのうえで、ご家族にとって心地よいと思える素材を選んでください。
篠田工務店では、漆喰や自然素材を取り入れた家づくりについて、実際の素材をご覧いただきながらご説明しています。
これから家づくりを始める方も、すでに検討を進めている方も、ぜひ一度ご来場ください。
家族が毎日触れる「壁」から、これからの暮らしを一緒に考えてみませんか。
篠田工務店では、無料相談会を随時開催しております。
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