漆喰の原料と安全性|自然素材の正体~その白い壁、本当に“自然”ですか?~
目次
家づくりを考えはじめると、よく耳にする「漆喰(しっくい)」という言葉。
なんとなく“体に良さそう”“自然素材っぽい”というイメージはあっても、
- そもそも何からできているの?
- 本当に安全なの?
- 化学物質は入っていないの?
こうした疑問に、はっきり答えられる方は意外と少ないのではないでしょうか。
今回は、漆喰をまったく知らない方でもわかるように、その原料と安全性の正体を、できるだけやさしく、そして本質からご説明致しますね。
そもそも漆喰とは何なのか? |
漆喰の主原料は「石灰」です。

石灰とは、もともと石灰岩という岩石からできています。
この石灰岩は、太古の海にいたサンゴや貝殻などが長い年月をかけて堆積してできたもの。
つまり――
漆喰は、もともと“海の恵み”から生まれた素材なのです。
この石灰岩を焼いて、水を加え、熟成させることで「消石灰(しょうせっかい)」になります。
これが漆喰のベースです。
そこに、
- のり(海藻由来など)
- 麻スサ(繊維)
などを加えて、塗りやすくしたものが、私たちが見る“白い漆喰の壁”になります。
漆喰の原料は本当に自然素材? |
結論から言えば、本質的には自然素材です。
主成分は「水酸化カルシウム」。
これはもともと石からできている無機物です。
無機物とは、
- 燃えない
- 腐らない
- 化学的に安定している
という特徴があります。
つまり、漆喰の壁は
・ カビの栄養になりにくい
・ ダニが発生しにくい
・ シックハウスの原因物質を出さない
という性質を持っています。
ここが、ビニールクロスとの大きな違いです。
ビニールクロスとの違いはどこ? |
一般的な住宅で多く使われているのは「塩化ビニルクロス」。
これは石油由来の素材です。
もちろん現在は安全基準を満たしていますが、接着剤や可塑剤などの化学成分を使用します。
一方、漆喰は
- 石灰
- 水
- 自然由来ののり
が基本構成。
素材そのものが無機質であるため、有害なガスを発生しません。
さらに、漆喰は空気中の二酸化炭素を吸収して、再び石灰石へと戻る性質があります。
これを「炭酸化」といいます。
つまり漆喰は、時間をかけて“石に戻る”素材なのです。
これはとてもロマンがありますよね。
安全性の観点から見る漆喰 |
では、本当に体に安全なのでしょうか?
答えは
「適切に施工されていれば非常に安全」
です。
■ 漆喰は不燃材
火に強く、有毒ガスを出しません。
■ 抗菌性がある
アルカリ性のため、細菌やカビが繁殖しにくい。
■ VOC(揮発性有機化合物)を出さない
揮発性有機化合物を含まないため、シックハウスの心配が少ない。
特に小さなお子様がいるご家庭では、この点は大きな安心材料になります。
知っておくべきこと |

自然素材=100%万能、ではありません。
漆喰は強アルカリ性です。
そのため施工時に肌へ付着すると荒れることがあります。
しかし、乾燥し炭酸化が進むと中性に近づいていきます。
完成後の壁が危険ということはありません。
また、商品によっては
「漆喰風」
「漆喰入りクロス」
といったものもあります。
これらは主原料がビニールである場合もあります。
製品の割合が30%以上漆喰が含有していれば漆喰と言っていいんですね。
本物の漆喰かどうかは、成分表示を見ることが大切です。
※不明な際はメーカーに直接聞くことも重要ですね。
なぜ今、漆喰が見直されているのか |
現代の住宅は高気密化が進んでいます。
気密性が高い家は快適ですが、空気がこもりやすいという側面もあります。
そんな中で注目されているのが、「呼吸する壁」としての漆喰です。
漆喰は微細な孔(あな)を持っており、湿気を吸ったり吐いたりする調湿性能があります。
- 梅雨のジメジメをやわらげる
- 冬の乾燥をやわらげる
- 結露を抑える
これは自然素材ならではの働きです。
漆喰は本当にエコなのか? |
実は漆喰は、二酸化炭素を吸収する建材です。
製造時にはCO₂を排出しますが、硬化の過程で空気中のCO₂を取り込み、再び石灰石に戻ります。
長期的に見ると、環境負荷の低い建材といえます。
さらに耐久性が高く、塗り替え頻度も少ない。
結果として廃材も減ります。
まとめ|漆喰の正体とは? |
漆喰の正体は、
「海の生き物がつくった石から生まれ、再び石へ戻る素材」
化学で固めた人工的な材料ではなく、自然の循環の中にある建材です。
もちろん施工技術は必要ですし、
安価なクロスよりコストはかかります。
しかし、
- 空気をきれいに保ちたい
- 結露を減らしたい
- 家族の健康を大切にしたい
- 本物の自然素材を選びたい
そう考えるなら、漆喰は非常に魅力的な選択肢です。
最後に |

家づくりで大切なのは「素材の本質を知ること」。
“自然素材っぽい”ではなく、
「何からできているのか」
「どう変化するのか」
「家族にどんな影響があるのか」
そこまで理解した上で選ぶことで、後悔のない家づくりができます。
白い壁の正体は、ただの装飾ではありません。
それは、空気をつくり、暮らしを支える素材です。
次に壁を見るとき、ぜひその“正体”を思い出してみてください。
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