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【漆喰コラム①】漆喰の家とはどんな家?

こんにちは。

皆さんは「漆喰(しっくい)」という素材をご存じですか?

しのだ工務店では、外壁・内壁共に漆喰塗りで仕上げているのが特徴です。

今回は、自然素材として多くの場所で使われている「漆喰」について知っていただくために、シリーズでお届けしていきたいと思います。

 

はじめに



 

~世界と日本の歴史を交えてわかりやすく解説~

「漆喰(しっくい)」は、日本の昔の城やお寺、古民家の白い壁などに使われている自然素材の建材で、今でも「漆喰の家」として現代の住宅に取り入れられています。

しかし、漆喰は単なる「昔ながらの壁材」ではありません。

その歴史はとても古く、世界中で使われ、日本の風土にも深く根付いてきました。

そして現代でも、健康や環境への配慮、美しさを大切にする人々から注目されています。

ここでは、そんな漆喰の家について、歴史や特徴、そしてどんな魅力があるのかを詳しくご紹介します。

 

漆喰って何?



 

漆喰は、石灰石(せっかいせき)を焼いて作った「消石灰(しょうせっかい)」に、水、のり(海藻など)、スサ(わらや麻の繊維)などを混ぜて作る白い塗り壁材です。

もともと自然の石からできており、化学物質を使っていないため、環境にも人にも優しい素材です。

漆喰を塗ると、白くて滑らかな壁になり、湿気を吸ったり放出したりする「調湿(ちょうしつ)作用」や、カビや菌を防ぐ「抗菌効果」、においを抑える「脱臭効果」などがあります。

そのため、古くから住まいの壁材として愛用されてきました。

 

世界での使用例と歴史



 

漆喰のような石灰を使った壁材は、実は世界中で使われてきました。

たとえば、古代エジプトでは紀元前3000年ごろから、石灰を使ってピラミッドの内部や壁画を保護するために漆喰が使われていたとされています。

壁に美しい絵を描く下地としても使われ、その保存性の高さは今でも確認できます。

また、古代ローマでは「ローマン・コンクリート」と呼ばれる建材に漆喰が使われ、コロッセオやパンテオンなどの巨大建築に利用されました。

 

ヨーロッパではその後も教会や宮殿などに漆喰が用いられ、美術的にも建築的にも高い評価を受けてきました。

このように、漆喰は「世界共通の伝統建材」といえるのです。

 

日本での歴史と建築物



 

日本では、飛鳥時代(7世紀ごろ)に中国から仏教と共に漆喰の技術が伝わってきたとされています。

奈良の法隆寺(ほうりゅうじ)などの古い寺院にもその名残が見られます。

しかし、漆喰が本格的に建築で多用されるようになったのは、安土桃山時代(16世紀)から江戸時代にかけてです。

この時代には戦が多く、「火に強く、丈夫な壁」が求められたため、木造建築でも火事に強い漆喰壁が多く使われるようになりました。

有名なのは、姫路城です。白く輝く外壁はすべて漆喰で塗られており、その美しさから「白鷺城(しらさぎじょう)」とも呼ばれています。

城全体を守る「防火材」として漆喰が役立っていたことから、漆喰は武士の時代の防災技術のひとつでもありました。

また、江戸時代には「蔵(くら)」と呼ばれる土蔵造りの建物でも漆喰が多く使われました。

 

火事から大切な物を守るために、厚く塗られた漆喰の壁が用いられていたのです。

現代でも、川越や倉敷などの「蔵の街並み」にその姿を残しています。

 

漆喰の家の特徴とメリット



 

■ 空気をきれいにする
漆喰は空気中の湿気やにおいを吸収・放出してくれる「呼吸する壁」です。

ジメジメした梅雨や乾燥する冬にも快適な室内環境を保ってくれます。

■ 抗菌・防カビ性
アルカリ性の性質があるため、カビや雑菌の繁殖を抑える働きがあります。

病院や幼稚園で漆喰が使われることもあります。

■ 長持ちする
漆喰は非常に耐久性が高く、正しく施工すれば数十年〜100年単位で持ちます。

古いお寺やお城が今でも残っているのがその証拠です。

■ デザイン性
職人の手作業で仕上げるため、表面の模様や風合いを自由にアレンジできます。

最近では洋風のインテリアとも相性がよく、カフェや美容室などでも使われています。

■ 安全・安心
自然素材なのでシックハウス症候群の原因となる化学物質(ホルムアルデヒドなど)を含まず、子どもやペットにも優しい素材です。

 

デメリットや注意点



 

漆喰の魅力はたくさんありますが、いくつか注意点もあります。

 

■ 施工に手間がかかる

漆喰は塗るのに技術が必要なため、職人の人件費や施工時間がかかり、その分コストが上がることもあります。

■ ひび割れの可能性

新築時の木材の動きや地震などで、細かいヒビが入ることがあります。ただし、軽度なら自分で補修可能です。

■ 水に弱い部分もある

完全に防水というわけではないため、水回りなどでは施工に工夫が必要です。

 

現代の漆喰の家と未来



 

最近では、「健康志向」「自然素材への回帰」「脱プラスチック」の流れから、漆喰の人気が再び高まっています。

住宅だけでなく、店舗やオフィス、公共施設などでも使用されることが増えてきました。

また、海外でも「ライムプラスター(石灰プラスター)」としてナチュラルなインテリアを好む層に人気があります。

技術も進化しており、DIYで塗れる漆喰キットなども登場しています。

 

まとめ



漆喰の家は、過去と未来をつなぐ住まい
漆喰は、ただの「白い壁材」ではありません。
それは、古代エジプトの遺跡から日本の城や蔵に至るまで、人々の暮らしを守り、美しく彩ってきた伝統素材です。

そして今、健康的で快適な暮らしを求める現代人にとって、再びその価値が見直されつつあります。

もし、あなたが「自然に近い暮らし」「家の空気をきれいに保ちたい」「長く住める家をつくりたい」と思っているなら、漆喰の家はきっと魅力的な選択肢になるはずです。

 

 

最後まで読んでいただきありがとうございました。

次回は「漆喰の家を建てるメリット」についてお話ししたいと思います!

 


 

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この記事を書いた人 WRITER

都丸 由佳里

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Tomaru Yukari

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