Blog - 22 April, 2012

というわけで、

村樫石灰工業さんの見学風景をビデオ撮影してみました♪

 

 

自然素材の漆喰がどのようにできるのか、

作られる過程が収められています。

 

モデルハウス内で気軽に見ていただけるよう

10分程度の簡単なDVDにまとめましたので、

漆喰ができるまでの様子をご覧になりたい方は

ぜひぜひモデルハウスまでお越しくださいませ。

「漆喰見学のビデオがみたい!」とおっしゃっていただければ

すぐ再生できるよう準備してお待ちしております♪

category: 01_iestory


焼成が終わり、真っ白な生石灰ができあがりました!

 

さて、まだまだこれで完了ではありません。

 

この後、「消化」という工程が待っています。

 

上の、シャベルに乗った生石灰を、社員の方がその辺にあった水たまりにぱらぱらっとばらまくと!

あっという間に湯気が出て

ポップコーンみたいにはじけ飛ぶ石も。

しばらく見ていると、固体だった石が

だんだんと溶けて?ドロドロした粉状のものになっていきました。

 

この工程を「消化」というんだそうです。

「生石灰」に水を加えて粉状の「消石灰」になるという工程。

実は「消化」と聞くと、ご飯を食べて消化吸収するっていうほうの「消化」のイメージが強かったのですが

「消化」は「消化」でも

「水和反応・消和反応」という意味合いの「消化」なんだそうですよ。

つまり、「水を加えて、ある化学種に水分子がくっつく反応」です。

化学式としては

生石灰(CaO・酸化カルシウム) + 水(H2O) ⇒ 消石灰(Ca(OH)2・水酸化カルシウム)

となります。

この時に見た湯気は、消化の時の反応によって発熱したため

水分が一気に蒸発して出たものだったんです。

 

最近はあまり見ませんが、缶や袋入りのお菓子によく入っていた「lime」と書かれた乾燥剤。

あれ、実はこの生石灰なんですって。

湿気を吸い取ってくれるけど、「発熱しますので注意!」みたいなことが書かれてましたよね。

あの乾燥剤は、この生石灰の水和反応の熱を利用しているんですよ。

 

さて、工場内での実際の消化工程は見られなかったのですが

別室で、少量の生石灰での実験を見せていただけました。

 

ちょっと遠目だったので上手に撮れていませんが

ボールに生石灰を入れて

水を入れて反応させている様子です。

 

 

さっきと同じ、ポップコーンみたいにはじけるはじける!

湯気が出て、落ち着いてくると、ドロドロしたクリーム状になっていきました。

 

 

粉状の漆喰を作るには、

もっと調整して水を加えるんですって。

そうすると、反応して消化に使われる水分と、

反応によって出た熱で蒸発してしまう水分に分かれるので

結果として水気が全くなくなり

さらさらとした、粉状の消石灰(漆喰)が出来上がるわけです!

 

 

反応後、ボールの底を触らせていただきましたが

かなりの熱を帯びていましたよ。

 

砕くわけでも挽くわけでもなく

自然の化学反応でこんなさらさらの状態になってしまうんですね。

 

 

 

 

そして、できあがった粉状の消石灰に、現場で水・麻スサ・のりなどを混ぜると

iestoryで使用する漆喰の出来上がりというわけです。

 

 

 

 

 

 



砕いた後の石灰石原石はこんな色をしています。

ちょっと黒っぽくてかなり固い感じ。

化学式でいうと

CaCO2(炭酸カルシウム)です。

石灰石の段階では、まだただの黒い石って感じですね。

 

 

 

この後、「焼成(しょうせい)」といわれる工程に移ります。

約1200℃の熱で石灰石を焼いて、石灰石を生石灰にする工程です。

石灰石(CaCO2・炭酸カルシウム)が、二酸化炭素(CO2)を排出して、生石灰(CaO・酸化カルシウム)ができるんですよ。

 

生石灰になると、こんな色になります。普通の黒い石が、こんなに真っ白に!

 

 

 

 

こんなきれいな生石灰になるには、

鉱山の一角にある、こんな場所に秘密が。

 

 

廃墟のような雰囲気ですが、全然そんなことはありません。

 

 

 

 

どんどん奥に進んでいくと。。。

 

 

地面からもくもくと煙が!!

 

 

 

 

 

 

これが、「土中炉」といいまして、

原石を焼成するための窯になります。

近寄るとかなりの暑さです。

 

社員の方の説明によると、

この炉は10メートル近くの深さがあり、下に行くほど細くなる

逆三角形(ロートみたいな形?)になっているんですって。

ここで昔ながらの製法、塩と石炭でじっくりと焼き上げます。

 

この土中炉は、一度火をいれると、5~6年は火を絶やさずに使い続け、

複数ある土中炉を、交互に使用するそうです。

これはお休み中の土中炉。

 

 

 

 

 

 

ちなみに焼成が終わってできた生石灰は

かんたんに砕くことができました。

 

 

 

 

 

 

 

~2021年1月12日追記~

最新の研究で漆喰による新型コロナウイルス不活化効果が確認されました!

詳しくは下記URLのページよりどうぞ♪

https://www.shinodakoumuten.jp/blog/202010133428.html

 




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